日本銀行の仕組み ~上場企業としての日本銀行~
2017/01/12
日本銀行が上場していることをご存知でしょうか。
実は東京証券取引所が運営するジャスダック市場で株を買うことが出来ます。
株式の55%は政府が持っており、民間人が株を買っても議決権は行使できない制度となっています。
尚、配当は年間500万円を上限としており、民間は45%までしか株を持てないため、日本銀行から社外に流出するお金は最大で年225万円ということになります。
(参考:日本銀行ウェブサイト「業務概況書3ページ目」 )
そのため、日銀が利益を得ると、実質的には国が利益を得ていると言えますし、日銀が国債を購入すれば、実質的に国が国債を償還したと考えることができます。
日本銀行を上場させることで透明性をアピールし、配当を制限することで通貨発行益の社外流出を防げています。
うまい仕組みを作ったものだと感心してしまいます。
日銀は金融緩和として国債を大量に買っていますが、これは実質的には国債を償還していることになります。理由は、上記の通り民間人の株主には年間225万円までしかお金が流出しないからです。
日銀による国債の大量購入で日本の借金を返済していくことは、インフレ税を課していることになります。
(詳しくは、日本銀行の仕組み ~インフレ税について~をご覧ください)
本来、国の借金は無駄な支出を削減することで返済していくべきだと私は考えます。
インフレ税は私たちが気付き辛い増税ですので、これに頼ってしまうと政治家がまた無駄遣いしてしまうというモラルハザードが起きるリスクも懸念されます。
皆さんはどう思われますか?