首都圏への人口集中の問題と解決策
2017/03/09
総務省の調査によると、首都圏の人口は3,500万人にも達しており、日本の全人口の約3割を占めるとのことです。
この投稿では、人口集中の問題点を整理するとともに、その解決策の一つとして、アイデアを一つ紹介させていただきます。
目次
人口集中の状況
総務省統計局が発表している人口推計によれば、日本全国の人口は1億2,708万人いるそうです。そして、東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)の人口は3,592万人にものぼり、全国の人口の28.3%を占めています。
(2014年10月1日時点。総務省統計局 「人口推計 都道府県別人口推計 表5 都道府県別人口及び全国人口に占める割合」より)
都道府県別の人口移動の推移をグラフで見ると、どれだけ東京およびその周辺に人が流れ込んでいるのかがわかると思います。
出典: 総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告(2015年)」
グラフを見て明らかなように、首都圏への人口集中が際立っているのが良く分かります。
人口集中の問題点
ビジネスをする上では、人口が一か所に集中することでメリットが大きい様に思えます。しかし、これ程までに人口が集中してしまうと、弊害の方が大きい印象を受けます。
内閣府の資料によれば、以下の様な弊害が指摘されています。
- 災害に対する脆弱性(首都直下型地震被害想定 : 経済被害約95兆円、想定死者数2.3万人)
- 高い地価水準(東京の住宅価格は、OECD加盟国で2位)
- 高い賃料水準(オフィス賃貸料世界2位)
- 高い物価水準(世界で物価が高い都市ランキングで東京は3位)
- 長い通勤時間(ロンドン(約43分)、ニューヨーク(約40分)、パリ(約38分)、東京(首都圏)(約69分))
- 医療/介護施設が将来、東京等で不足するとの指摘
出典:資料4 東京圏への人口・産業の集中等の課題について(地域の未来に関する補足資料)(内閣府事務局資料)
人口集中を解消するアイデア
では、どうすればこのような人口集中を解消することが出来るのでしょうか?
色々な方法が考えられますが、私が紹介したいアイデアは、「東京で働くサラリーマンが、地方に移住してハッピーな生活を送るドラマをNHKが作る」というものです。
影響力の大きいテレビを活用し、地方移住の啓蒙をするというアイデアです。
NHKにとってみれば、日本全体にとって有用なドラマを作成することで、自分たちの存在意義をアピールできるというメリットがあります。近年、受信料を巡ってバッシングを受けている流れを緩和する良い材料になるのではないでしょうか。
ご参考: NHKの受信料を大幅に削減する具体的方法
この方法はあまりお金をかけずに出来るため、やってみる価値はあると思われます。
当然、こういった啓蒙活動だけでは東京への一極集中を解決できるものではなく、色々な策を講じる必要があります。過去に首都機能を地方に移転するという議論もしていますが、こういった方法も再度議論する必要があるのかもしれません。