築地市場移転について、最適な選択肢をとるには?
2017/09/28
東京築地市場の豊洲への移転を巡って、土壌汚染対策の不備について連日のように報道がなされています。
一連の報道で、誰がどのようなプロセスで意思決定をしているのかが不明確であることが判明したと言えます。
このままでは、小池氏がいくら過去のことについて調査したとしても、誰が移転をさせる権限を持っていて、問題が発生した場合誰が責任を負うのかが不明確である以上は、同様の問題が再度起こるリスクを孕んでいます。
このような状態ですと、当事者意識をもった責任感のある決断がなされない恐れもあります。
目次
築地市場移転について、最適な選択肢を選ぶためのアイデア
そこで、小池百合子都知事には、次の二つのことをお願いしたいです。
- 築地市場を移転させる決定権を持っているのは誰なのか。どの会議体なのかを明らかにする
- 仮に都議会が決定権を持っており、且つ豊洲市場への移転が決定された場合、最終決定を行う際に誰が賛成し、誰が反対したのか
マスコミや各都議会議員の方々には次のことをお願いしたいです。
- 仮に都議会が決定権を持っており、豊洲市場への移転が決定された場合、最終決定を行う際に賛成したのは誰か
- 反対したのは誰で、どういった代替案を掲げていたのか
決定権を持っている人は、結果責任を負うと自覚して頂きたいと思います。将来問題が発生した際に、「専門家の調査を元に議論を尽くして判断した」と言っても、任命責任があります。
専門家と言っても科学は万能ではありません。例えば、東日本大震災で福島の原発事故が起こったのは、世界一安全基準の高い日本で、科学者の想定を超える事態が発生したためです。
工場跡地にあえて市場を移動させるのであれば、こういった過去の教訓も踏まえ議論をする必要があると思われます。
賛成派、反対派、それぞれの立場
これだけ連日のように豊洲市場のリスクが報じられると、豊洲市場への移転に反対派の方は、自分の意見を発信しやすい状況だと思われます。ただし、どのような案であっても必ずデメリットはあります。反対派の人は代替案が何なのかを提示しなければ、何もやっていないのと同じだと言えます。
賛成派の人はほとぼりが冷めるまでは「徹底的に調査し、適切な対応をする」というスタンスを取っている方が多いのではないでしょうか。
このような違いがあるため、現時点で豊洲市場移転案に賛成の方に意見を求めるのはフェアではないといえます。一方で、いつかは結論を出すため、その際は賛成なのか反対なのか立場を明らかにして頂きたいと思いますし、決定権を持っている方々は説明責任を負っていると考えます。
代替案
個人的には、工場跡地に食を扱う市場を設けるのは非常識だと感じます。豊洲市場への移転案を批判するのであれば代替案を示さなければならないのでしょうが、一般市民としては情報が限られており、どういった選択肢が他にあるのかを私は知りません。
しかし、もし財源確保の観点で他の選択肢が取れないということであれば、これについては一つアイデアを提供させていただきます。
それは、国に費用負担をしてもらうというものです。
築地市場の食の安全が日本人の健康に与える影響の大きさを考えると、将来的に国が医療費負担額を抑制する効果が期待できます。つまり、国が築地市場の移転費用を一部負担する合理的な理由があると言えます。
国の財源としては、国債発行額を増やし日銀がその増額された分を市場から追加取得すれば確保できます。
(通貨発行益を活用し、国民にインフレ税を課すということになります。詳細については以下の投稿をご覧ください)
都議会議員の方々が移転決定権を持っているのであれば、国に対して費用負担をしてくれる様交渉しているのかを私は知りたいです。具体的にどの議員がそういった交渉を行っているのかが開示されると、今後都議会議員選挙が行われた際の参考になろうかと思います。
尚、現在の都知事および都議会議員は以下の方々となっています。
十分な議論が尽くされ、合理的な判断が下されることを願っています。
(2016年9月18日時点。東京都議会HPより。敬称略)
都知事: 小池百合子
都議会議員:
相川博(自)、秋田一郎(自)、あさの克彦(民)、畔上三和子(共)、新井ともはる(民)、石川良一(進)、石毛しげる(民)、和泉武彦(自)、和泉なおみ(共)、和泉ひろし(自)、伊藤こういち(公)、今村るか(民)、植木こうじ(共)、上田令子(か)、上野和彦(公)、宇田川聡史(自)、内田茂(自)、遠藤守(公)、大島よしえ(共)、大津ひろ子(無(深))、大西さとる(民)、大場やすのぶ(自)、大松あきら(公)、大山とも子(共)、尾崎あや子(共)、尾崎大介(民)、おときた駿(か)、かち佳代子(共)、加藤雅之(公)、神林茂(自)、川井しげお(自)、川松真一朗(自)、菅野弘一(自)、木内良明(公)、北久保眞道(自)、きたしろ勝彦(自)、木村基成(自)、栗林のり子(公)、栗山よしじ(自)、栗山欽行(自)、こいそ明(自)、小磯善彦(公)、河野ゆうき(自)、河野ゆりえ(共)、古賀俊昭(自)、小竹ひろ子(共)、小林健二(公)、小松大祐(自)、小松久子(ネ)、小宮あんり(自)、小山くにひこ(民)、近藤充(自)、斉藤あつし(民)、斉藤やすひろ(公)、酒井大史(民)、崎山知尚(自)、桜井浩之(自)、里吉ゆみ(共)、塩村あやか(無(み改))、柴崎幹男(自)、島崎義司(自)、島田幸成(民)、清水孝治(自)、清水ひで子(共)、白石たみお(共)、神野次郎(自)、鈴木章浩(自)、鈴木あきまさ(自)、鈴木貫太郎(公)、鈴木錦治(自)、鈴木隆道(自)、曽根はじめ(共)、高木けい(自)、高倉良生(公)、高島なおき(自)、高椙健一(自)、高橋かずみ(自)、高橋信博(自)、田島和明(自)、橘正剛(公)、立石晴康(自)、田中朝子(進)、田中たけし(自)、谷村孝彦(公)、大門さちえ(自)、徳留道信(共)、ともとし春久(公)、中嶋義雄(公)、長橋桂一(公)、中村ひろし(民)、中屋文孝(自)、中山信行(公)、中山ひろゆき(民)、西崎光子(ネ)、西沢けいた(民)、野上純子(公)、野上ゆきえ(進)、野島善司(自)、野村有信(自)、早坂義弘(自)、林田武(自)、東村邦浩(公)、藤井一(公)、舟坂ちかお(自)、ほっち易隆(自)、堀宏道(自)、前田和茂(自)、松田やすまさ(自)、まつば多美子(公)、松村友昭(共)、三宅茂樹(自)、三宅正彦(自)、宮瀬英治(進)、両角みのる(か)、やながせ裕文(無(東))、山内晃(自)、山内れい子(ネ)、山加朱美(自)、山崎一輝(自)、山下太郎(民)、山田忠昭(自)、山森寛之(自)、吉倉正美(公)、吉田信夫(共)、吉野利明(自)、吉原修(自)、米倉春奈(共)