ドメイン投票、年齢別選挙区、余命別選挙制度とは

      2017/03/11

日本は高齢化が進んでおり、政治家が高齢者を優遇する政策を優先する構造になってしまっています。これを「シルバー民主主義」と言います。

 

この問題を解決する手段として選挙方法を変えるというアイデアがあります。「ドメイン投票」、「年齢別選挙区」、「余命別選挙制度」というアイデアが提唱されているので、この投稿で紹介させていただきます。

 

ドメイン投票とは

子供にも選挙権を与えて、親が代理で投票するという選挙制度のアイデアです。

1986年、アメリカの人口学者であるPaul Demeny氏がPopulation and Development Reviewで発表した「Pronatalist Policies in Low-Fertility Countries: Patterns, Performance, and Prospects」で初めて紹介されたアイデアだと言われています。

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年齢別選挙区とは

これは、有権者の数に比例して議員を選ぶアイデアです。この方法で選挙をすれば、若者の投票率が低くても若者の人口比率に応じて若者の意見を反映してくれる国会議員の数を確保できることになります。

発案者の井堀氏は、次のように説明しています。

まず、有権者を年齢階層別にグループ分けします。例えば20-30代を青年グループ、40-50代を中年グループ、60代以上を老年グループに分け、それぞれのグループから有権者数に比例した定数の議員を選ぶのです。有権者総数を現状とほぼ同じ9000万人と仮定し、議員定数も現状とほぼ同じ300人の小選挙区制を採用すると仮定します。青年グループの有権者数が仮に2700万人だったら、比率は30%ですから、青年グループが選ぶ青年区の議員定数は比例配分して90人(30%)となります。中年グループの有権者数が3000万人(33%)、老年グループの有権者が3300万人(37%)だったら議員定数は中年区選出議員が100人(33%)、老年区選出議員が110人(37%)となります。老年区の有権者数が多いので、議員数も多くはなりますが、定数は機械的に決まっているので、仮に青年区の有権者の棄権率が高くても30%相当の議員は選ばれ、政策決定に現役世代、将来世代の意向が今までより強く反映されることになります。

出典: 日本経済研究センター 井堀利宏氏「年齢階層別選挙区制の導入を」(2015年3月23日)

 

「年齢別選挙区」というアイデアは、1998年に出版された「日本政治の経済分析」で初めて提言されました。この本は井堀利宏(東京大学大学院経済学研究科教授)と土居丈朗(慶應義塾大学経済学部教授)の共著として出版されました。

 

年齢別選挙区の方法では、若者の投票率が低いことの解決策にはなっている一方で、若者の人口構成比自体が低くなっている状況では、シルバー民主主義を防ぐ効果は限られてしまいます。

そこで、若者に投票権をもっと付与する方法として余命別選挙制度というものがあります。

 

余命別選挙制度とは

若い人により多くの投票権を与えるという方法です。

提唱者の竹内氏は、以下のように説明しています。

 

各世代選挙区に、その世代の平均余命(あと何年の寿命があるか)に応じて議席(議員数)を配分し、投票権と余命をリンクさせることを提案しています。たとえば、いま25歳の人の平均余命は57年で、55歳の平均余命29年の約2倍。そこで、20代選挙区には議席を多く配分し、その有権者1人当たり議席数が、50代選挙区の2倍になるようにする。若さに応じて1票に格差をつけるわけです。

出典: 竹内幹の日記(竹内氏が管理するウェブサイト)  余命別選挙制度(余命投票方式)・世代間格差(2012年12月12日)

 

「余命別選挙制度」というアイデアは、2011年6月6日、日経ビジネスオンラインの記事『「年齢別選挙区」で子供の声を政治に生かせ』にて、竹内幹(一橋大学大学院ん経済学研究科准教授)が提言しています。

 

私も同じコンセプトの選挙制度をこのブログで提案していますが、5年前に世の中に発信されているアイデアだった様です。

尚、私の投稿では他の選挙制度とメリットデメリットを比較しているので、興味のある方は以下のリンクをご覧ください。

一票の格差とは?みんなが納得できる選挙の方法は?

 

この投稿で、少しでも多くの人にシルバー民主主義の弊害を認識してもらい、新しい選挙制度導入に向けた動きが活発化する一助になればと願っています。

 

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 - 政治