合理性無き政策「大学無償化」を掲げる民進党

      2019/05/17

2017年3月12日、民進党は大学無償化を目指すと言う政策を掲げました。

この政策が実現してしまうと、中学レベルの数学を教えているような大学に通う学生のために、私たちの税金が遣われてしまいます。この無駄遣いを何としても止めたいという思いからこの投稿をしています。

民進党が大学無償化の根拠として挙げている報告書は、無償化を正当化する根拠になり得ないということをこの投稿で解説しました。

この主張に共感して下さった方には、是非私に力を課して頂ければ幸いです。

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民進党が掲げる大学無償化

民進党は3月12日に経済政策を発表しました。その目玉の一つとして大学無償化を掲げています。

大学、専門学校、高等専門学校、短期大学、大学院を対象とし、高等教育の質の確保・向上を前提に、原則として、国立、公立、私立の全ての学生等を対象に国立大学校の入学金、授業料相当分を減免することを目指し、段階的に進めます。

希望者すべてに無利子奨学金を提供するとともに、学生等の生活の安定を図るための給付型奨学金を拡充します。

出典: 民進党の経済政策「人への投資」

 

大学無償化を正当化している根拠

大学無償化は理に適っていると民進党が主張している根拠として、大学にかかる全費用を税金で負担すれば、その学生が将来働いて稼いでくれるおかげで2.4倍の税収が期待できるとしているからです。

この2.4倍というデータは、国立教育政策研究所が行った研究結果を引用しています。

そこでまず、この研究はどのような前提条件で行っているのかについて以下説明していきます。

教育関連の諮問機関である教育再生実行会議で、国立校育成策研究所の研究内容が開示されています。

大槻国立教育政策研究所所長の発言

「高等教育の効果として、平成22年に文科省が委託調査した考え方に基づき、当研究所において、更に推計の方法、見直し、データを更新して、推計を新たにした。大学の学部生と院生一人当たりの卒業までの公財政支出。国立大学の運営費交付金、私学助成、公立であれば設置自治体からの補助といったものについて、費用一人当たり平均すると253万円余となっている。この(大学)卒業者が高卒と比べて税収等でどういった開きがあるかを計算し、便益としては600万ということで、一人当たりの効果額が差し引き354万円余、公財政支出に対する公財政へのリターンが2.4の効果がある。」

出典: 首相官邸ウェブサイト 教育再生実行会議 第3分科会(第6回)配布資料 資料4 教育の社会的効果に関する研究(国立教育政策研究所提出資料)

 

大槻所長の発言を簡単な言葉で言い換えると、大卒者の給料は高卒の給料より高いということです。

では、民進党が主張している大学無償化の根拠として、国立教育政策研究所のこのデータは有効なのでしょうか?

 

国立教育政策研究所の研究結果は大学無償化を正当化する根拠となるか

結論を先に述べると、この研究結果では大学無償化を正当化できません。「大卒と高卒の給料を比べて、大卒の方が高いから大学無償化は国益に適う」という民進党の主張は論理的ではありません。

 

大学全入時代

今の日本は、大学全入時代と言われるように大学を選ばなければ必ずどこかの大学に入れる時代となりました。卒業のハードルも低いのが現状です。

そして、中学レベルの数学を授業で教えている「Fランク大学」と言われる学校まで出てきています。優秀でなくてもお金さえあれば大学に入学し卒業できる時代となっています。(参考:民進党の公約「大学無償化」は税金の無駄遣いではないか?)

 

大学無償化を実現すれば、このような「Fランク大学」にも多くの学生が通うことになってしまいます。これまで、経済的な理由で大学に行けなかった勉強の出来ない学生も大学に通えてしまうことになります。そして、大学で中学レベルの授業を再度受けることになります。

こういった学生に税金を投じて大学に通わせると、高卒に比べて2.4倍のリターンが見込めると想定するのは論理性に欠けると言えます。

 

因果関係に基づいたデータの活用

統計データは事実としてとても強い意味を持ちますが、その統計データが示している背景や根拠とともに論じる必要があります。民進党が大学無償化の根拠に掲げている資料は、この背景を理解しているとはとても思えません。

 

データ活用をする際に因果関係を踏まえることは最低限必要なプロセスである点について、簡単な例を挙げてみます。

日本の高度経済成長期(1950年代中頃)に差しかかるころに、皆さんが自分の家の庭に木を植えたとします。この木は年月とともに成長し高くなっていきます。一方で、日本経済も右肩上がりに良くなっていました。そうすると、庭に植えた木の生長と日本の経済成長は比例しているというデータが得られます。

では、日本の経済成長をずっと維持・促進させるためには、あなたの家の庭の木に肥料を与えれば良いかと言われれば、誰もがそれは因果関係が無く間違いだと答えるでしょう。

 

民進党が主張している大学無償化の根拠はこの例えに似ています。

大学受験で選別された優秀な学生が、さらに大学で技能を磨いたからこそ、高卒の2.4倍のリターンに恵まれたという因果関係が想定されます。

大学受験で選別されていない優秀でない学生が、さらに大学で遊び呆けていても、大学で費やした学費に見合ったリターンが得られるかどうかは疑問が残ります。「Fランク大学」に通ってまで中学レベルの数学を習っても、大学に通わせるために投じた税金に見合った税収増は期待できないことが想定されます。

 

大学無償化の代替案

このように、大学無償化は税金の無駄遣いになることが予想されます。では、どのような教育制度を取れば良いのでしょうか?

やる気があって優秀な子供には成長する機会をどんどん与え、やる気が無く優秀でない子供については最低限必要な教養を身に付けさせるというのが本来あるべき教育制度だと思います。

この点については教育国債でFランク大学が延命されるで詳細に述べていますので、興味のある方は是非ご覧ください。

 

最後に

国債の発行残高は約800兆円あります。もうこれ以上税金の無駄遣いをする余裕は今の日本にはありません。

民進党が掲げている大学無償化は税金の無駄遣いであるという私の主張に賛同して頂ける方は、是非この投稿をシェアして頂くか、友人や知人に無駄遣いであることを話して頂ければ幸いです。このような動きが活発化し、大学無償化という税金の無駄遣いを止めることを切に願っています。

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