シルバー民主主義の問題を10年以内に解決するアイデア
日本は高齢化社会を迎えました。そのため、今日採用されている1人1票という選挙制度では、政治家は多くの票が見込める高齢者の優遇策を優先せざるをえない仕組みになってしまっています。
この仕組みを劇的に変えるアイデアがあります。それは、選挙で投票する際、立候補者名の記入欄に「余命別選挙」と書くという方法です。
このことについて、以下順を追って説明していきます。
目次
シルバー民主主義の弊害
私たちの子どもや孫により良い日本を残してあげたいと私は心の底から願っています。今の選挙制度ではそれを実現することは不可能です。それは歴史が証明しています。
日本の借金は1,000兆円にも膨れ上がりました。これは今の世代が恩恵を受け、未来の世代に借金を負わせるシルバー民主主義の弊害の一例です。
1993年、当時高知県知事だった橋本大二郎氏は次の様な名セリフを残しています。
次の選挙のことを考えれば、ゲートボール場をたくさん作ればいい。でも、県の今後の発展を考えれば、子どものためのサッカー場を作ったほうがいい
これもシルバー民主主義の弊害を良く表している事例の一つです。
(参考: シルバー民主主義の問題点と解決策)
先日、経済産業省の若手官僚がシルバー民主主義に陥っているこの日本の状況について問題提起していたのも、記憶に新しいことだと思います。
(参考: 経済産業省 産業構造審議会(第20回総会。2017年5月18日開催)配布資料 次官・若手プロジェクト 不安な個人、立ちすくむ国家)
官僚がここまでしないといけないくらい、日本はヤバい状況になっていることが伺い知れると思います。
余命別選挙制度とは
このようなシルバー民主主義の問題点を解決する方法の一つとして、若い人に多くの選挙権を与えるというアイデアがあります。例えば、18歳以上は5票、30代は4票、40代は3票、50代は2票、60歳以上は1票の投票権が与えられるようにします。このようにすれば、政治家は若者に支持される政策を推し進めてくれるようになります。
若者たちはいずれ年を取ります。そのため、若者の人気取りを狙った短絡的な政策を掲げても、若年層からの支持は得られません。むしろ、長期的な視点に立ち日本にとって最適な政策を掲げてくれる政治家こそが若年層からの支持を集めることが期待されます。
若者に多くの投票権を与える選挙制度は、平均的な余命に比例して投票権を与えるアイデアであり、「余命別選挙制度」とも呼ばれています。
(詳しくはドメイン投票、年齢別選挙区、余命別選挙制度とはをご覧ください)
選挙制度改革を実現させる方法
この選挙制度を導入するためには法改正が必要になります。法を改正するにはこれに賛同してくれる政治家が大勢必要となります。しかし、今日のような高齢化社会では、政治家が余命別選挙制度を推進しようとすると、高齢者からの支持が得られず、選挙で負けてしまうリスクがあります。そのため、落選を覚悟させて新しい選挙制度を推し進める政治家を数多く輩出することは難しいと言えます。
こういった状況を打破するためには、余命別選挙制度を支持すると票が集まることを政治家に対して示す必要があります。そこで、私たちが選挙で投票する際、立候補者名の記入欄に「余命別選挙」と書き、この無効票が各選挙区で上位を獲得できれば、立候補者へのとても強いアピールになります。
「余命別選挙」と書かれた無効票が多ければ多いほど、その次の選挙で、立候補者がその無効票獲得を狙って選挙制度改革を公約に掲げる可能性が格段に上がります。
シルバー民主主義を打破するために私たちが今やれること
そこで、この投稿を読み共感して下さった方々へのお願いです。
今後、選挙で投票する際は、余命別選挙制度の導入を支持するという意思表示のために、投票用紙の立候補者名の欄に「余命別選挙」と記入して頂きたいのです。
当然、その投票用自体は無効票となってしまいます。しかし、その1票は日本の未来を変えるとても価値のある1票となります。
各選挙区でこの無効票が上位を獲得できれば、各政党は余命別選挙制度を無視できなくなります。この無効票は回を重ねるごとに影響力が増していくことが期待されます。
国政選挙は1~2年に1回程度で開催されているので、10年あれば6~7回くらいは国会議員の選挙が行われています。それだけ回を重ねれば、選挙制度改革を掲げる政治家が増えていき、制度を変えられることが十分期待できます。
東京都議会議員選挙で「余命別選挙」に1票を
2017年7月に東京都都議会選挙が予定されています。まずはここから「余命別選挙」への投票をスタートするのは如何でしょうか。このような動きが徐々に広がれば、近い将来、衆議院選挙の公約に余命別選挙制度の導入が加わる日は必ずやってきます。
誰に投票してもどうせ日本は変わらないと思っている方は、是非この「余命別選挙」へ無効票を投じてみて下さい。代わり映えのしない立候補者に投じるよりは、余程日本の将来にとって意義のある投票になると思います。
自分が1票投じても大して変わらないと思っている方も、是非「余命別選挙」へ投じてみて下さい。当然、その1票は無効票になってしまいます。しかし、この無効票がたとえ10票や100票程度であったとしても、開票手続きで必ずこれは目に留まります。そうなれば、マスコミでも取り上げられるようになり、その次の選挙ではもっと大きな動きになると期待されます。あなたの1票が日本を変えるきっかけとなれば、それはとても素晴らしいことではないでしょうか。
皆さんの1票はとても力を持っています。これまで選挙に行ったことが無い方も、是非日本の未来を変えるために無効票を投じるご協力をお願いします。