滑り止めとしての東大と教育制度改革の必要性
毎年多くの東大合格者を輩出している開成高校ですが、実は海外の大学にも結構な人数が合格していることをご存知でしょうか。
開成高校のホームページを見ると、2017年は20名の学生が海外の大学に合格しています。1学年400人程度の生徒がいるので、約5%程度の学生が受かっていることになります。クラスに1~2名くらいの学生がいる計算になります。
合格した大学名を見ても、ハーバード大学やコロンビア大学といった名だたる名門校ばかりです。恐らく、ただ単に海外の大学に受かったというよりは、東大等の国内の大学に向けた受験勉強と並行して、海外の大学入学に向けた準備についてかなりの努力や時間を費やさなければならなかったのではないかと思われます。
言い換えると、開成の中でも特に優秀で、東大に合格するのは簡単だと言えるくらいの学生が、海外の大学も受験しているのが実態なのではないかと思われます。
日本の将来を背負っていくことが期待される優秀な学生が、自分を更に成長させるべく海外に出ていくことはとても素晴らしいことだと思います。その一方で、現在の日本の教育制度において、優秀な学生が東大ではなく海外の大学への進学を望んでいる状況になっていることが残念でなりません。
文部科学省等の教育制度を作る立場の方には、このような優秀な学生が国内で学びたいと思える環境作りにもっと積極的に取り組んでいただくことを期待したいです。更に、海外の優秀な学生が日本に集まってくるような体制が出来れば、日本はもっと豊かな国へと発展できるのではないかと思われます。
このような教育環境を整える方法の一つとして、このブログではいくつかのアイデアを紹介してきました。
小学校から中学校にかけての義務教育では、動画を活用した効率的な授業スタイルのアイデアがあります。
詰め込み式の大学受験制度を改善する案としては、入学のハードルを下げ、卒業を難しくするアイデアをご紹介しました。
また、優秀な学生が海外を目指すよう促して優秀な人材の海外流出を促進させ、文部科学省がそれを防ぐために教育制度改革にもっと真剣に取り組んでもらえることを狙った投稿もしました。
2017年に開成高校から20名の海外大学合格者が出ていますので、実際に進学する学生もそれなりにいると思います。そういった学生がどのような大学生活を送り、そしてどういった社会人になっていくのかという情報がその学生から開成高校に入ってくると思われます。
このような生きた情報が充実していけば、益々海外の大学を志望する学生が増えるのではないかと思います。
現在はネット社会ですので、こういった情報は開成の学校内だけにとどまらずに、私たちも簡単に見つけることが出来るようになるでしょう。そして、大学から海外進出する流れは、全国の高校にもどんどん普及していくことになると予想されます。
優秀で上昇志向の高い学生が海外に進出する動きが広がっていくのに応じて、日本の教育制度がもっと良いものに改善されることを期待したいと思います。