NHKの給料は本当に高いのか

   

この投稿ではNHKの給料について、民間企業と比べて高いのか低いのかを検証してみます。

結論を先に述べると、NHKの平均給料は約1,700万円でどの民放よりも高い水準となっています。

NHKの予算を審議する国会では、NHK側より「民放よりもNHKの給料は1~2割低い」と説明されていますが、これは退職手当を除いた比較になっていると推察されます。退職手当を含めるとNHKの給料が最も高いと試算されます。

そして、国会でこの問題について指摘している国会議員は一人もいないという状況です。

以下順を追って説明します。

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目次

NHKの平均給与

NHKのウェブサイトで開示されている資料によれば、2018年3月期に支払われた給与は1,103億円、従業員数は10,135人でした。つまり、給与の平均は1,089万円(=1,103億円÷10,135人)と計算できます。

しかし、給与に相当する支出はこれだけではありません。退職手当も給与と同じ意味合いを持ちます。

2018年3月期の退職手当は447億円でした。一人当たりに換算すると441万円(=447億円÷10,135人)と計算されます。

従って、NHKの社員が受け取っている全報酬(=給与+退職手当)の平均は1,530万円(=1,089万円+441万円)と試算されます。

尚、詳細が開示されていないため判断しかねますが「厚生保険費」も給与に相当すると考えられます。これも加味すると、NHKの社員が受けっている全報酬は平均で1,733万円と試算されます。

民放4社の平均給与

各社のウェブサイトに投資家向け開示資料として有価証券報告書がアップされています。これは上場企業に開示が義務付けられているもので、会社がどのくらい儲かっているのかや、どういった支出をしているのかが細かく説明されています。

有価証券報告書には従業員の「平均年間給与」が記載されています。また、注記に「退職給付費用」が記載されており、それを従業員数で割ると一人当たりの退職給付費用(NHKの開示資料では「退職手当」に相当)を試算できます。

このようにして各社の給料を計算すると以下の通りとなります[1]

会社名 給与
(万円)
退職手当
(万円)
報酬の合計
(万円)
NHK 1,089 645 1,733
TBS 1,632 27 1,659
NHK(注) 1,089 441 1,530
日テレ 1,462 24 1,486
テレ朝 1,377 52 1,429
フジテレビ 1,118 88 1,206

注: 厚生保険費を除いた場合

NHKの給与だけで見れば、民放4社と比べて2割程度低くなっています。しかし、退職手当は民放と比べて5~30倍程度の水準が付与されており、給与と退職手当を合わせた全報酬では、NHKの給料はどの民間企業よりも高いと言えます。

尚、民放各社のデータはいずれも持株会社(親会社)のデータです。本来であれば番組を制作している本体の方の給与と比べるべきですが、情報が開示されていないためそれが出来ません。

ただし、持株会社は本社機能を担うため、本体(子会社)よりも上の役職の人が集まっていると考えられます。つまり、給与の平均値が若干高くなると推察されます。もし、そうであるならば民放の給料は実態としてもっと低いことになります。つまり、NHKの給料は相対的にもっと高くなります。

NHKの経費を削減するアイデア

以上見てきたように、NHKの給料は民間と比べて高いと言えそうです。その高い給料は、私たちが支払わされている受信料が源泉となっています。

NHKの給料を下げるべきという意見も多いと思いますが、既に今の給料で生活をしている社員の方々には家族がいて、現状の給料に見合った生活をしています。例えば、子供が私立の中学に通っていたとして、急に給料を下げられてしまい、お金のかかる私立中学を辞めて地元の公立に通わせなければならないといった事態が起こり得ます。従って、社員の生活を急激に変えてしまうような施策は賢明ではないと私は考えます。

そこで、現実的な方法について私のアイデアをご紹介します。

まず、NHKが制作する番組数を減らし人手がかからないようにします。そして、新卒採用を大幅に減らします。こうすることで、従業員数の自然減によって人件費が削減できます。

2020年3月期のNHK予算は、支出7,277億円のうち8割強(5,896億円)が番組の製作費となっています。そして、テレビは6チャンネル、ラジオは3チャンネルを運営しています[2]

NHKの役割/社会的使命を果たすのに、これ程多くのチャンネルを運営する必要はあるのでしょうか。私は無いと思います。民放が育ってきた現状を鑑みれば、テレビとラジオでそれぞれ1チャンネルずつあれば十分その役割を果たせるでしょう。

毎年新たに作る必要の無い番組も数多く存在します。例えば、英語やフランス語といった外国語は毎年それ程変化するものではありません。NHKはこれまでに膨大な量の語学教育番組を作成してきましたので、それらを再放送すれば製作費は全くかかりません。

このように、まずは人手がかからない体制を整え、同時並行で新卒採用を大幅に減らせば、現状の給与水準を維持しつつ人件費を削減することが出来ます。

この他にも費用を削減する方法はいくらでもあります。

NHKの予算を承認している国会議員

2019年3月期のNHK予算を国会(総務委員会)で審議していた際、当時NHKの理事を務めていた根本佳則氏は、丸山穂高議員の「NHKの給料が高いのではないか」という質問に対して、「給与は民放よりも1~2割低い」と回答しています。

上記で私が説明してきたように、「給与」だけであれば、根本氏の回答は間違っていませんが、退職手当等も加味するとNHKの給料は民放と比べて高いと言えます。

根本氏の回答は嘘ではありませんが誠実でないと私は考えます。しかし、同氏の立場はNHKを守る側ですのでこの発言を責めることは出来ませんし、私が根本氏の立場であれば同じ回答をします。

では、国会でNHKの高い給料について追及する責任を負っているのは誰でしょうか。それは当然国会議員の方々です。

根本理事に質問をした丸山議員は、退職手当も加味したうえでNHKの給料が高いのかどうかをさらに問い詰めるべきだったと思います。

全議事録を読みましたが、丸山議員だけでなく総務委員のメンバーである国会議員40名の内、この点を指摘した人は一人もいませんでした。

ほんの少しネットで調べれば、「退職手当等を含めるとNHKの給料は高い」ということは直ぐに分かります。

何故国会議員が40名もいて、このことを誰も指摘しないのでしょうか。

理由としては以下の三つが考えられます。

  1. 「退職手当を含めるとNHKの給料は高い」ということ自体を知らない
  2. 「退職手当を含めるとNHKの給料は高い」ということは知っているが、諸般の事情からあえて指摘しなかった
  3. 根本理事の「NHKの給料は民放よりも1~2割安い」という発言をそのまま受け止めた

上記1.もしくは3.の理由で指摘しなかった議員の方は、国会議員をやるために必要な知性が欠けていると言えます。2.の理由で指摘しなかった議員の方は、NHKのために働いている議員であり国民を代表する国会議員をする資格は無いと言えます。

この投稿を読んでくださった方々には、国会の議事録がネットにアップされており誰でも見ることが出来ることをまずは知ってもらいたいと考えています。

そして、国会議員のうち誰が何の発言したのか、きちんと各問題について議論したのかについてチェックして頂きたいと思います。

そして見落としがちですが「何を発言しなかったのか」についてもとても重要であるので、これについてもチェックして頂きたいです。NHK予算の件では「退職手当、福利厚生も含めて給料が高いかどうか」についてどの国会議員も指摘しませんでした。

こういったことを、一人でも多くの人がTwitter、Facebook、ブログ等で発信していけば、国会議員も国民の意見を無視できなくなります。

来年度のNHK予算審議では、抜本的な経費削減が議論されることを願っています。

 

ご参考 国会(総務委員会)議事録 ~NHK予算の審議~

○寺田(学)委員 寺田です。

質問の時間をいただきましたこと、心から感謝申し上げたいと思います。そしてまた、上田会長におかれましては、前勤めていた会社の入社時の、他の部局とはいえ部長で、上司に当たりますので、非常にやりにくいですが、厳しい立場でNHK予算に対して質疑をさせていただきたいというふうに思っています。

十年前にも、私もこの総務委員会でNHK予算の質疑をさせていただきました。十年たってみても変わっていない問題をこれからやりますが、NHKに対する見方は変わってきました。端的に言うと、子供を授かる前と授かった後では、NHKに対するありがたさというか、すばらしさが変わってくるなと。教育放送はすばらしいですよ。

番組名を挙げていいかどうかわかりませんが、「0655」って、会長、御存じですか。「0655」は秀逸ですね。五分間の番組ですけれども、非常に、ユーモアと、あと、子供と一緒に親も見て親も楽しいという番組ですので、良質な番組、それ以外にもさまざまつくられていますが、NHKに対しては、番組内容に関しては本当に応援していきたいなと思っております。

 

が、十年前にも議論したんですけれども、解決されていない問題、そしてまた、解決どころか、よりその問題にかかわる方がふえてきている問題があります。十年前ぐらいですけれども、いわゆる衛星放送の受動受信という問題です。

野田大臣も委員としてお聞きになっていただいていたかもしれませんけれども、わかりやすく言うと、衛星放送が始まってもう三十年ですか、衛星放送が始まったころって、我が家は実家は一軒家だったんですが、アンテナがついて、当時チューナーを買ったんですかね、見られるようになって、おお、衛星放送だと喜んだ記憶があります。が、三十年たって、特に地デジに移行してからというもの、最近、集合住宅では共有のBSアンテナが入り、そして、テレビを買いかえたらほぼ例外なくBSのチューナーが入っています。なので、映ってしまうんです。

昔はやはり、先ほど申し上げたとおり、アンテナを設置し、チューナーをみずから買う行為によってその受信環境を整える、まさしくユーザー側から選べる形にはなっていたんですが、今は、集合住宅に行くと、一軒家でもケーブルテレビによってはなりますけれども、映ってしまうということが、当時、菅大臣と、鳩山大臣を含めて議論させていただき、当時の会長とも議論しました。通称、いわゆる受動受信問題ということでやっています。

この問題に関して、十年たっても何ら進展はありません。もちろん、NHK、総務省双方によって理屈はあるかもしれませんが、もともとの衛星放送が持つ位置づけと、今ユーザーが置かれている位置づけが、時代の変遷、技術の変遷、環境の変遷によって変わってきているという問題だと思います。

NHK側に、会長以外の参考人の方、理事の方で結構ですけれども、お伺いしますけれども、衛星放送の位置づけ、三十年近くになりますけれども、改めて、衛星放送はどういう位置づけなんですか。

○坂本参考人 お答え申し上げます。

衛星付加受信料は、衛星放送が本放送になりました平成元年度に導入をしております。これは、衛星放送の実施に当たって直接必要となる経費について、衛星放送の受信という受益を考慮し、基本受信料に付加して衛星放送を受信できる環境にある方にその負担を求めることとしたものであります。

○寺田(学)委員 付加受信料です。これは、なぜ、付加、つけ加えるという形の名称になっているんですか。

○坂本参考人 お答え申し上げます。

NHKの番組、地上放送のほかに、今回、衛星放送ということで業務を続けておりますけれども、地上放送に加えて、より魅力的な多彩な番組をお伝えしようということで衛星放送を開始したということであります。

○寺田(学)委員 直接答えていないですが、当時の環境を思い出していただきたいと思うんですけれども、当たり前のことですけれども、当時のことを考えると、家庭側というか、契約者側が、見るか、見られる環境をつくるのか、つくらないか選択できるような環境であった、当初そういう形だったと思いますが、間違いありませんか。

○坂本参考人 先ほどもお答えしましたけれども、衛星放送の受信ということについて受益を考慮し、その基本受信料に付加して衛星放送を受信できる環境にある方にその負担を求めるということでスタートしたものだというふうに考えております。

○寺田(学)委員 いや、質問に答えていただいてないんですが、それはもう三十年前のころ、三十年前にさかのぼらなくてもいいですよ、自分で選べましたよ。ただ、現状、自分で選べない、勝手に映ってしまう、いわゆる受動受信問題というものは今なお残っていると私は思っていますが、NHK側としての認識はどうですか。

○上田参考人 お答えいたします。

受信環境の変化による意図しない衛星放送の受信、今、寺田委員がおっしゃっていますいわゆる受動受信ですが、これにつきましては、NHK衛星放送を受信することのできる受信設備を設置する意思がないのに衛星契約が必要となるというのは不合理という、こういった御意見があることは十分承知いたしております。

○寺田(学)委員 不合理という意見があることを御承知いただいていますが、不合理ではないですか。

○上田参考人 お答えいたします。

御本人が意図しない衛星放送の受信につきましては、設置の意思がないのに衛星契約が必要となるのは不合理であるとの御意見だ、こういうふうに理解いたしておりますが、一方で、現行の放送法に基づき、受信契約の締結をお願いすることもNHKとしての責務であるというふうに理解いたしております。

いわゆる受動受信につきましては、引き続き検討を進めてまいりたいと考えていますけれども、制度的な解決に向けては課題が多くて、直ちに結論を出すことは困難な状況であることを御理解いただきたいと思います。

抜本的な解決に至るまでは、衛星契約の締結に当たりましては、衛星放送を受信できる環境にあることを確実に把握した上で、受信料制度の意義を説明するなど、引き続き丁寧な対応を徹底させてまいりたいというふうに考えております。

○寺田(学)委員 放送法というのが出てきました。もちろん、NHKですから、その放送法の定めにのっとった上で受信料を徴収するということは必要だと思います。

これは、大臣なのか、総務省の参考人でも結構ですけれども、こういう問題がずっと放置され続けてきたわけですよ。放置され続けて、対象になるような方、みずからの意思がないのにテレビを買いかえたら衛星放送が映ってしまって、月千円弱ですよ。いや、ここにいらっしゃる方々は給料がいいですから、千円なんてと思うかもしれませんが、年金暮らしのおばあちゃんとか、これは実際私の親族から来たんです、いや、もう本当に月千円追加で払うなんてできないと。

見るつもりもなかったけれども、テレビを誰かから譲り受けたら、それの中にチューナーが入っていて、アパートですから映ってしまう。そのときには、徴収員の方々が来て、リモコン見せてと。ほら、BS映るじゃないか、ボタンがあるじゃないか、じゃ、千円プラスねと言われて、気の弱い方はそれに対して抗弁できないですし、理屈もわからないですよ。こういうことがずうっと放置され続けてきたんです。

NHKさん側の理屈もわかります。いや、放送法で定められているので、その放送法のとおりにやらざるを得ないんです、問題はあるけれどもと。

総務省にお伺いしたいんですが、これはどう解決するんですか。放送法ということになれば、総務省と、まさしく立法府の問題になってくると思いますので、総務省として何かお考えがあるとすればお話しください。

○山田政府参考人 お答え申し上げます。

いわゆる受動受信問題、今委員御指摘のものでございますが、難しい課題があるということは承知しております。

過去、総務省の方で検討会を開いたり、あるいはNHKさんの方に再検討の要請をしたりといった行動はとってきているところでございますけれども、NHKの方からは、さまざまな課題があって、特例的な取扱いの実施は困難であるといったような御回答をいただいているところでございます。

まず、NHKにおいてその解決に向けて引き続き真摯に検討を進めていただきたいと思っておりますし、また、国民・視聴者の御理解を得るべく、幅広い関係者への丁寧な説明を行うように努めていただきたいと考えているところでございます。

○寺田(学)委員 いや、いいか悪いかですし、NHKはお手上げだと言っているんです。放送法に書かれている以上、そうせざるを得ませんと言っているんです。放送法を変えるか、放送法の解釈を変えるしかないんじゃないですか。引き続き検討するといったって、十年たったって何にも変わっていないじゃないですか。十年間の間にいろいろな検討をしたんですか。何か新しい考え方を出しましたか。

基本的なことを聞きますけれども、いわゆる受動受信ということが問題として今なおあることを総務省としては認知していますか。

○山田政府参考人 お答え申し上げます。

委員御指摘の問題に関しましては、認知しているからこそ、私どもとしても、検討会を開いたり、あるいはNHKに対して検討を要請したり、そういったことを行ってきているところでございます。

○寺田(学)委員 受動受信に関して検討されたのは、最後はいつぐらいになりますか。ちょっと私の勉強不足かもしれませんが、わかっていませんけれども、いつごろですか。

○山田政府参考人 お答え申し上げます。

過去の経緯を申し上げますと、二十四年の九月にNHKに対して検討の要請をしております。それで、典型的な受動受信について類型を整理した上で、それらに対する取扱いの可否について検討するようにNHKに要請をしたところでございます。

それに対してNHKの方からは、二十五年の三月だというふうに承知しておりますが、相当程度の減収が見込まれることや運用面での困難性など、容易に解決のつかない課題が多くて、特例的な取扱いの実施は困難であるという回答がございまして、そういった経緯でございます。

○寺田(学)委員 説明を受けている限りって、五年間たなざらしじゃないですか。平成二十四年の話でしょう、それは。

野田大臣にお伺いしたいんですが、いや、NHKの言い分もわかるんです。放送法に書かれている以上、それは、映る環境にあるんだったら料金を徴収しなきゃいけないんだというのは一つの理屈だと思いますよ。どっちかに押しつけ合ったってしようがない話で、ひとつ、放送法を所管する総務省として、総務大臣としても、問題を認知しているのであれば、何かしらの対策を、抜本的な対策を立てるのか、抜本的な対策が立つまでの間、何かしら暫定的な措置を考えるのか、さまざまなことはしなきゃいけないと思うんです。

(中略)

○松原参考人 お答えします。

最高裁判決では、受信料制度は合憲で、NHKの公共的な価値も認めていただいたということですが、一方では、その契約については、きちんと協会の役割とか取組を説明をした上で、その上で受信料制度に理解をいただいて、合意をもって契約をいただくということを言われていますので、まさにそのとおりの活動をしていかないといけないというふうに思っていますから、今委員御指摘のとおり、受信契約やお支払いいただく場合は、受信料制度の趣旨をよく説明して、御理解をいただくということが一番大切で、そのことなくして、視聴者との関係というか、信頼関係はあり得ないというふうに考えています。

このため、丁寧な視聴者対応の徹底ということに向けて、本部に専任チームを昨年から設置をするとともに、視聴者対応に関する定期的な講習の実施、あるいは、契約をいただいた視聴者に電話やはがきで訪問員の対応を確認するという取組も進めています。

今後も、訪問員の育成に重点を置き、視聴者に対する丁寧な対応を一層徹底をしていきたいということで、行き過ぎた契約勧奨とか収納活動が行われないようにしたいというふうに思っています。

○丸山委員 今お話のあったように、最高裁判決でも合意を求めているわけで、しっかりこの点、合意ですから、合意なく徴収できるわけではないということなので、しっかりこれはコンプライアンスに沿ってやっていただきたいですし、こういった声が少しでも減っていくように取り組んでいただきたいというふうに思います。

そういった意味で、よく、多いのは、とはいえ、NHKの皆さんのお給料も高いんじゃないかという、維新の会はやはりこういった部分を少し確認していかなければなりません。

会長の年間の給料を言うのは心苦しいんですが、明らかになっていることなので、三千万円以上いただいているということで、副会長も二千六百万円、理事等も二千万を超える。非常に、民間の方から見れば結構、かなり高額な。ただ、フォローしますと、ほかの大企業の方はもっともらっている方もいらっしゃいます。

そういった意味で、ほかの、外部から来られた会長にとってこれが適切かというのは私は議論があると思いますが、一方で、受信料収入をいただいている部分なので、この適正性に関してはきちんとNHKとしても御説明ができなければならないと思います。

そういった意味で、この部分に関してどのようにNHKとしてお答えになられるのか、お答えいただけますでしょうか。

○根本参考人 NHKの職員の給与につきましては、NHKの財源が受信料であることに鑑み、適正かつ効率的なものとなるよう配慮しなければならず、給与制度改革などにも今まで取り組んできたところでございます。

一方で、NHKの場合、人材確保上、競合する在京民放さんや大手新聞社さんなど同業他社の水準にも考慮する必要があると考えております。現状では、比較しますと一、二割程度低い水準だというふうに考えております。

今後も、人材確保面で競合する同業他社などのほかに、公務員また民間企業の給与水準なども注視しながら、職員のモチベーションの維持向上やNHK全体のパフォーマンスの向上という観点も踏まえて、適正な水準を維持するように努めていきたいというふうに考えております。

○丸山委員 報道の公正性についてもお伺いしたいんですけれども、非常に、ほかの民放と比べてこの公正性というのがNHKは余計問われる組織だと思います。

出典: 「第196回国会 総務委員会(2018年3月22日開催) 議事録」 衆議院ウェブサイトより一部抜粋

 

[1] 出典: 日本放送協会 平成29年度決算概要 17ページ目 [参考-9] 給与、退職手当・厚生費の状況日本放送協会 平成29年度財務諸表 64ページ目、各社有価証券報告書

[2] 出典: 日本放送協会 2020年3月期収支予算と事業計画の説明資料 6,7,13ページ目

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